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遺言は誰でもつくれるの?●遺言があれば相続争いの2/3は防げる?
 

内縁の妻(夫)、未認知の子ども、養子縁組をしていない配偶者の連れ子、愛人・・・・・
相続人になれません。

逆に、事実上離婚状態の配偶者、離婚した配偶者との間の子ども、胎児・・・・・
相続人になります。

上の相続人を挙げたものからも予想できることですが、離婚・内縁の方は相続の時、争いになる事が非常に多いのが現実です。残される家族や関係者の間の骨肉の争いを避ける。そのために、法律に則った正しい形式の遺言書を作成しておくことは、必要不可欠なのです。

毎年家庭裁判所に持ち込まれる相続をめぐる争いのうち、2/3は遺言があれば予防できたものだ、と言われています。

   
事例
「A子さんは35歳、3年前から夫と別居し、5歳の息子と2人で暮らしていました。ところが、A子さんが不慮の事故で亡くなってしまったのです。夫とは離婚手続きをしておらず、生命保険料の受取人も夫名義のままであったため、遺産のほとんどが夫に渡ってしまいました。」

もし、きちんと離婚手続きをしていたら、保険金の受取人名義を変えておけば、こんなことは起こらなかったでしょう。そして遺言書を残しておけば、夫に渡ってしまった財産の多くを子どもに残すことができたでしょう。

ある公証人の方が著書でこんなことを書いておられました。
「早すぎた遺言」は、あとでいくらでも内容を訂正できるが、「遅すぎた遺言」は訂正できないだけでなく、悲劇を生む と。(『遺言をのこしなさい』清水勇男著)
まさしく、それを実感させられる事例です。
遺言は死ぬときに「残す」ものではなく、家族の幸せのために「使う」もの・・・・・。

遺言書の作成によって遺言者の意思を伝え、
円満な相続の実現のお手伝いをさせていただきます。
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遺言を残すには〜遺言資格〜

まず満15歳以上なら原則として誰でも出来ます。しかし遺言をする時に、事理を弁織する能力(物事に対する一応の判断能力)を有していないといけません。ですから、成年被後見人が遺言をしょうとする場合には、事理を弁識する能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いが必要です。


なぜ遺言を残せばいいのか?〜遺言で何ができるの〜

まず第1に遺言で相続人の相続分を指定するなど、遺言者の思い通りに財産処分することができます。(ただし遺留分の制限を受けます)
第2には遺言で、相続権のない者への遺贈、子の認知、マイナス財産の処理方法などを明確に指示しておくことによって、死後の紛争・問題を未然に防ぐことが出来ます。
第3には生前には言いづらい家族への感謝の気持ち、死亡後の心配事、心情など、遺言者の家族への伝えたい意思を残しておくことができます。(ただし、第3の項目には法的拘束力はありません。)

◎遺言に書くことによって法的な拘束力をもつものをまとめておきましょう。
(離婚・内縁等に関連度が高いと思われるものを優先して、順番・説明法を変えています。)
  • 非嫡出子(婚姻外で生まれた子)の認知
    認知は生前でも出来ますが、言い出せない場合など遺言書に記入しておくことで認知が認められます。認知された子どもは相続人の一員になります。また、認知は胎児でも可能です。(話題になったドラマ『女系家族』。遺言が大きな鍵でした。)

  • 離婚、死別などで親権者が自分1人しかいない状態で、子どもがまだ未成年のとき
    自分の万一に備え、その子どもの生活や財産管理を頼む後見人及び後見監督人を指定できます。

  • 内縁の妻や世話になった家政婦さん、果ては愛人に対しての遺贈
    遺言による財産の贈与を遺贈と呼びます。遺贈は法定相続人に限らず、どのような人にもできます。(ただし遺留分を侵す遺贈は遺留分減殺請求の対象となります)

  • 素行の悪い配偶者の相続権を剥奪する(相続人の廃除、及び廃除の取消し)
    相続人が遺言者に虐待、侮辱をしたり、その人の素行が著しく悪いなどの理由で、相続権を剥奪すること。または、その取消し。生前に行うことも出来ます。素行の悪い配偶者の相続権を剥奪するという方法も考えられます。

  • 特定の子どもに多くの財産を残す(相続分の指定)
    法定相続分とは異なる遺産分割をしたいとき、その分割内容を具体的に指定できます。たとえば相続人の中の誰かに多くの財産を残したいときがこれにあたります。(ただし、ここでも遺留分には注意してください)

  • 財産の処分方法の指定
    具体的な物件につき、誰にどの財産を相続させるかの指定ができます。遺言では出来るだけ、このように物件ごとに相続するものを指定したほうがよいでしょう。

  • 負担付遺贈
    財産をあげるかわりに○○してほしいと、条件付きで財産を贈ることができます。「自宅を相続させるかわりに、高齢の妻の扶養を条件とする」「ペットの面倒をみることを条件に財産を遺贈する」など

  • 遺産分割の禁止
    相続から5年以内の期間、遺言で遺産分割を禁止できます。「妻が居住中の不動産については、妻の生存中は分割を禁止する。5年経過後も分割しないことを望む」といった遺言などが考えられます。

  • 特別受益分の持ち出し(生前贈与分の相続財産分へ加算)の免除

  • 相続人相互の担保責任の指定
    遺産分割の際、誰かの受け取った財産に過不足や問題点があり、資産価値が減っている場合、通常は不公平を避けるため、お互いにその損害を穴埋めしあう責任(担保責任)を負っています。この担保責任を特定の人にすべて負担させるなどの変更ができます。

  • 遺留分の減殺の順番と割合の指定
    遺留分減殺に当てる財産は、その順序が定められています。まず遺贈から減殺し、それで足りない場合は、最近の贈与から順に昔の贈与へとさかのぼって減殺していきます。(つまり相続開始時点に近いものから減殺)

  • 財団法人の設立、社会事業などへの寄付
    少子化社会、社会意識の変化で近年増加してきました。寄付に当たっては、相続税の控除対象になる団体かの判断も必要になってくるでしょう。

  • 信託の設定
    信託銀行などに財産を信託し、財産の管理・運用などをしてもらいます。信託銀行などかなり力を入れてきています。ただし費用がかなり必要となるので、ある程度まとまった資産を持っておられる方むけといえるでしょう。

  • 遺言執行者の指定
    〔遺言執行者〕・・・・遺言内容を第三者の立場から忠実かつ公平に実行する人相続財産の管理・処分をはじめとして、遺言の執行に必要な一切の行為を実行する義務と権利があります。
    遺言執行者には一部を除き誰でもなれますが、できれば専門家を指定しておけばより安心できるでしょう。

以上が遺言で出来ることです。しかし遺言書も万能ではありません。遺言書では出来ない事があります。それは次のようなことです。

●遺言書に書いても法的に認められないこと
  • 結婚や離婚に関すること
    結婚や離婚は当事者の合意に基づいて行うことですから、遺言ではできません。遺言書に「妻と離婚して相続権をやらない。」と書いても、法的には無効です。
  • 養子縁組に関すること
    養子縁組をすること、逆に養子縁組を解消することも、遺言書では法的に効力がありません。生前に養子縁組を執り行っておくか、遺言書に遺贈の形で書き残しておくかしてください。
  • 臓器移植に関すること
    遺言で望んでも、家族の同意なくしては行えません。生前から家族と話し合っておくことが必要です。

    以上が遺言に書いても法的に効力を持たない主なことです。

遺言は死ぬときに「残す」ものではなく、家族の幸せのために「使う」もの・・・・・。

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